トヨタというホルスタイン牛の後ろに生きる

トヨタ期間従業員として最初の満了となりました。その段階での感想を赤裸々に、駄文で書いてみようと思います。

まずは期間従業員というものの社内での位置づけに関して、あくまでも個人的に受ける印象としてですが、何の責任もない長期寮生活付きアルバイトといった感じを受けます。

ともかくここ最近毎日受ける印象としては、両極端な生き方しかできない環境だなということです。トヨタ社内で夢を見るか、社外で再起を図るかという事。繰り返し繰り返し登用されている方もいらっしゃるのですが、現状維持はできても頭打ちがどこかで来てしまいます。

そうはいっても普通のアルバイトでは年収400万越えなど到底できるものではなく、金額の面では非常に魅力の大きな仕事であることは間違いないと思います。

トヨタ期間工として社内で夢を持てるという事は、おそらくほとんどないかな。一つの工程を永遠繰り返すだけ、本当の意味での会社の駒でしかないし、誰でもできる簡単な仕事であるので、品質向上なども頭打ちがすぐ来てしまいます。最初の1か月で出てくる体調のズレを調整したらレベル99になりましたみたいな感じ。

だから期間工から社員になりますって人が理解できない。批判しているわけではなくて、個人的な価値観にこの環境下で生きる事が全く当てはまらないんです。もちろん収益性から言えば社員になれば一気に勝ち組の仲間入りですし、その中での夢とすれば上昇志向やトヨタ車が心底好きだとか、そういう事なのかなと思うけれど、、、

ちょうど仕事仲間と鶏口牛後の話をしました、けいこうぎゅうごの意味は、大きな団体の駒となるより小さな団体の長となれっていう事なんだけども、トヨタって言ってみれば日本で一番でかい牛なわけだ。その一つの工程で部品を付け続ける人生で多額の退職金をもらったとして自分に何が残るんだろう。そう思っちゃうんですよね。

かといって鶏は収入が少ないし、すぐに飛んでっちゃう可能性があるからどうなんだって話でもあるんだけど。

トヨタは日本一でかいホルスタイン牛、一方世の中の鶏はブラックチキンが多いので賭けっちゃ賭けなんだけど、でも牛舎に閉じ込められっぱなし、土日だけ豊田市内放牧っていうのはやっぱり趣味じゃないな。結局わがままなんだけれど。

うだうだ言うてますが、人生を見つめなおす、自分は本当に何をやりたいのかを考える期間として期間従業員になるっていうのは非常に良い事かなと思います。何より期間従業員で○年耐えれたみたいな事は今後の自信のバロメーターにはなり得るだろうというのが今の時点での正直な感想です。

自分自身がこの環境で社員となり定年退職があり得ないなと思うのは、これはツイッターでも少し言いましたが、誰のためなのという疑問がとても大きいから。
みんなが皆そうではないでしょうが、トヨタ工場に就職し結婚した場合に、家庭内での愛情醸成がどこまでできるのか激しく疑問。

妻の立場からすると、夫が朝3時に起きて、昼は17時ころに帰宅したかと思えば21時ころにはもう寝てる。翌週は12時過ぎまで寝てるかと思えば夜中3時ころに帰ってくる。休日はほとんど寝てる。しかも定年に近づくほどに偉そうになる。熟年離婚もそりゃあり得るよと思う。土日も付き合いがあったりするだろうしね。

じゃぁほかの会社はどうかって言えば似たり寄ったりなんでしょうけど、やっぱり二交代制かどうかっていうのは結構大きな問題じゃないかって思う。社員になってないから外野のヤジでしかないけどね。

自分自身が超安定志向ならトヨタ社員試験を受けるんだろうけど、今の段階ではどうしてもこの地に骨を埋めようとは思いきれない。もし社員になった期間工の方がご覧になられていて、実際はそうではないよという事があればぜひとも教えてほしいところです。