トヨタにもあった鬼十訓!でもやっぱり電通の方が強烈だった件
鬼十則といえば電通。ですが調べてみたらトヨタにもあった!
鬼十則って何?
鬼十則、今や日本広告業界の雄「電通」。会社を大きくするにあたって、社員に血反吐を吐かせてまでがむしゃらにやるときの行動指針。
電通鬼十則
本文仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
仕事とは先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
大きな仕事と取組め! 小さな仕事は己を小さくする。
難しい仕事を狙え! そして成し遂げるところに進歩がある。
取組んだら放すな! 殺されても放すな! 目的を完遂するまでは...
周囲を引きずり回せ! 引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地の開きができる。
計画を持て! 長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
自信を持て! 自信が無いから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
頭は常に全回転、八方に気を配って、一部の隙もあってはならぬ!! サービスとはそのようなものだ。
摩擦を怖れるな! 摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。でないと君は卑屈未練になる。
いやぁ怖い。怖いですわぁ。過日社会問題になって久しいだけに余計に怖いですわぁ
会社を引っ張っていく人って時期によってタカ派とハト派に分かれるんだけど、だいたいこういう鬼方針はタカ派の時に作られやすい。トヨタにもこの手の恐れられた人がいらっしゃったようで、その時に作られたのがトヨタ式鬼十訓。
これがトヨタ式鬼十訓だ!
君はコストだ。まずムダを削れ。それなくして能力は展開できない。
始めたらねばれ。できるまでやめるな。中途半端はクセになる。
困れ。困らせろ。安易を好む人と決定的な能力格差がつく。
ライバルは君より優秀だ。すなわち君は「今」始めることでのみ勝てる。
仕事に痕跡を刻め。十割を命じられても十一割めを自前の知恵でやれ。
平伏させず心服させろ。そのためにはだれより長い目で人を見ることだ。
「できる」とまず言え。そこに方法が見つかる。
失敗を力にしろ。真の自信も運もリカバリーから生まれる。
労働強化を避けよ。人間「ラクになるには」に一番頭が働く。
お客の叱声は成功の呼び声だ。逃すな。いじけるな。考え抜け。
なんだろう、なんだか生ぬるく感じる。。。
あまりにも電通のインパクト大きいせいだな。やっぱ電通こえぇ。
鬼っていう要素があんまり見当たらないけど、多分そのくらいこの考案者が仕事に厳しい人だったんでしょうね。
トヨタ式鬼十訓-私が大野耐一に学んだこと-
トヨタで「カイゼンの鬼」と恐れられた元副社長 大野氏。今のトヨタ自動車を形作った人として有名で、トヨタ生産方式の生みの親として世界的に知られる経営者。
トヨタ社員はもう読んだ?『週刊東洋経済-経営者豊田章男 14ページ独占インタビュー』 https://t.co/3oUJ6zyodk
— もっちゃん@期間工 (@kikanmocchan) 2017年5月3日
こないだレビューした『週刊東洋経済-経営者豊田章男 14ページ独占インタビュー』に紹介されていた豊田社長をボッコボコにしたトヨタ自動車顧問の林氏、その師匠にあたるのが鬼教官の大野氏だそう。
昔の工場の話とか聞くと本当「今」で良かったって思うんだけど、それより更にすごかったんだろうなぁ。話に聞く限りの昔の工場だったら、多分僕なら途中でばっくれてる。それこそここに書けない事が多い。
原価意識と問題解決に徹底的にこだわる
それこそ本のタイトルが衝撃的ではあるけど、書かれてる内容はトヨタのスローガン「当たり前のことを当たり前にやる」を実践していくような内容で、今のトヨタも昔のトヨタも根本的な部分、会社的な強みは普遍なんだなという感想。
内容としては先日のトヨタの失敗学に似通った部分が多かったですね。
綺麗な職場、無駄のない工場でおなじみのトヨタ自動車ですが、以前は部品がよく落ちてたようで、大野氏が若手を連れて歩いて部品を拾わせ、原価計算したら驚くくらいの価格になった。「もしお金なら拾う金額だろ?」と理解させたエピソードなど、実際に工場で起こったことを詳細に記されているので、工場勤務者でなくとも理解できる読みやすさがあった。
多分著者がいい人すぎるんだと思う
この著者の若松氏は大野氏の元で働いた方なようですが、本書に書かれている大野氏の発言内容に関しては、あまり「鬼教官らしさ」が感じ取れない。どちらかというと仕事には厳しいけれどもすごくいい人という印象。本当にそういう方なのかもしれないですが、おそらくは若松氏の人柄で補正されたのかなと思える。
ただ「自分に厳しく、相手に厳しくしてでもトヨタのDNAを叩き込む」という点については、参考にすべきビジネスパーソンは多いだろうなと思うし、そういうところが鬼教官と呼ばれる所以なんでしょうね。
現場力を高める方法論
この一冊は現場力を高めるためにどうすればいいか、方針を示してくれるもの。特にリーダーの考え方がこうあるべき、ということと、社員の考え方がこうあるべき、ということがはっきり分かるのがいい。
あくまでスタンスの話だけども、特にマネジャー層が何かしら問題にぶち当たった場合には、この一冊はいいアイディアをくれるんじゃないかと思います。
昭和の高度経済成長期の話ではあるものの、この内容は普遍的なもので、トヨタらしい原理原則がまとめられていて良著だなと素直に感じました。
このスタンスで挑めば就職活動だろうと社員登用だろうとスムーズに進むだろうなと思うので、どこかで立ち読みするなりしてみることをお勧めします。
鬼十訓と鬼十則、裏十則
関係は全くないけど、やっぱり電通の鬼十則はインパクトが違いますね。
殺されても放すな!とか、もう今じゃ到底作ることさえ許されそうにないですしね。
同じ10か条でもやっぱり電通が強烈。ちなみにパロディ化された裏十則なるものもあるので、最後に紹介して終わりましょう。1)仕事は自ら創るな。みんなでつぶされる。
2)仕事は先手先手と働きかけていくな。疲れるだけだ。
3)大きな仕事と取り組むな。大きな仕事は己に責任ばかりふりかかる。
4)難しい仕事を狙うな。これを成し遂げようとしても誰も助けてくれない。
5)取り組んだらすぐ放せ。馬鹿にされても放せ、火傷をする前に…。
6)周囲を引きずり回すな。引きずっている間に、いつの間にか皆の鼻つまみ者になる。
7)計画を持つな。長期の計画を持つと、怒りと苛立ちと、そして空しい失望と倦怠が生まれる。
8)自信を持つな。自信を持つから君の仕事は煙たがられ嫌がられ、そしてついには誰からも相手にされなくなる。
9)頭は常に全回転。八方に気を配って、一分の真実も語ってはならぬ。ゴマスリとはそのようなものだ。
10)摩擦を恐れよ。摩擦はトラブルの母、減点の肥料だ。でないと君は築地のドンキホーテになる。
吉田望事務所 より
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません